「結婚したのが遅く、子どもを産もうか悩んでいる」
「40歳以降も不妊治療を続けようか悩んでいる」
そのような悩みはありませんか?
日本産婦人科学会によると、高齢出産は「35歳以上の初産婦」を指します。
昨今、高齢出産は決して珍しいことではありません。
今回は、高齢出産のメリットとデメリットを紹介します。
高齢出産のメリット
デメリットばかりがフューチャーされる高齢出産ですが、実はメリットも多くあることをご存知でしょうか。高齢出産の主なメリット3つを紹介します。
精神的な余裕がある場合が多い
高齢出産の1つ目のメリットは、精神的な余裕がある場合が多い点です。
高齢出産の女性は、年齢を重ねた分、人生経験が豊富で人として成熟している傾向にあります。
妊娠中から出産にかけて何かしらのトラブルが起こっても、冷静に対処できる可能性が高いです。
出産後も心に余裕を持って育児ができる方が多いでしょう。
経済的なゆとりがある場合が多い
高齢出産をする夫婦は、若い夫婦と比較すると経済的に余裕のあるケースが多いです。
年功序列を採用している企業が多く、年齢と比例して年収は高くなる傾向にあります。
就職から出産までに期間があった分、若い夫婦と比較して平均貯蓄額も多いでしょう。
経済的な余裕があれば出産や育児において、さまざまな選択肢が生まれます。
キャリアを築いてから出産できる
高齢出産には、キャリアを築いてから出産できるメリットもあります。
若いうちに出産をすると、キャリアのなさからそのまま仕事を辞めることになるケースが少なくありません。
出産後に社会復帰したくても、なかなかうまくいかないケースがあるのです。
若いうちにキャリアを築いておけば、出産後に元の職場に復帰するにしても、新たな仕事を探すにしてもスムーズにいくでしょう。
続いては、高齢出産の主なデメリットを3つ紹介していきます。
高齢出産をするなら、夫婦でデメリットについてもしっかりと話し合っておきましょう。
高齢出産のデメリットの1つに、流産のリスクが高まることがあります。
ヨーロッパのデータでは、母体の年齢が35歳以上になると流産リスクが2.8倍に上がることが分かっています。
さらにカップルの年齢が40歳以上になると、流産のリスクが5.6倍も高くなるそうです。
妊娠中に病気にかかりやすい
高齢出産の場合、妊娠中に妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの病気にかかるリスクが高まります。
厚生労働省によると、妊娠高血圧症候群は20~34歳に比べて40歳以上で2倍以上の相対リスクがあるそうです。
妊娠高血圧症候群になると、赤ちゃんの発育が悪くなったり、胎盤が子宮の壁からはがれて赤ちゃんに酸素が届かなったりする可能性があります。
難産になりやすい
高齢出産は難産になりやすく、帝王切開になる確率も上がります。
加齢によって子宮口の弾力性が低下すると、出産が長引く可能性があるからです。
出産に時間がかかると体力を奪われ、産後の回復も遅くなります。
育児において体力面での負担が大きい
高齢出産をすると、育児が始まってから体力面での疲れを感じやすいといわれています。
精神面や経済面での余裕はあっても、体力面は若いママには敵いません。
赤ちゃんを抱っこしたり世話をしたりする中で、体力的な負担を感じやすいでしょう。
「不妊治療の末、40歳で出産しました。
不安はあったものの、妊娠中から出産まではスムーズで拍子抜けするほどでした。
出産後は体力的にきついと感じることが多かったのですが、夫婦ともに40歳過ぎということもあり、ドーンと構えて育児をできています。
若い頃に出産していたら、精神的に余裕がなく追い詰められていたかもしれません…。
もちろん人それぞれだと思いますが、私は20代の頃は精神的に未熟だったため、このタイミングで出産・育児ができて良かったと思います。」
(41歳女性)
「結婚が遅かったため、子どもを作るか悩みましたが、夫婦で話し合った末チャレンジしてみることに。
2回の流産の末、今年第一子を出産しました。
妊娠中もトラブル続きで本当に大変でしたが、我が子に会えた瞬間に全て吹っ飛びました。
ありきたりな感想ですが、産んで良かったな~と心から思いました。」
(40歳女性)
高齢出産には、メリットとデメリットの両方があります。
体への負担や安全面を考えると、なるべく早く出産したほうが望ましいでしょう。
とはいえ、希望通りの年齢に出産できるとは限りません。
もし高齢出産をすることになっても、医師や周囲の人のサポートで乗り切り、「産んで良かった」と感じているママがほとんどです。
一概に高齢出産を進めることはできませんが、年齢だけを理由に高齢出産を諦めるのはもったいないかもしれません。
妊娠に適した年齢は本人が決めることなので、自分の意思を尊重してくださいね。
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